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作成日:2025.06.18 更新日: 2025.06.19

【比較付き】会員管理をExcelで行うメリット・注意点(イベント運営者向け)

イベント運営に携わる中で、「名簿の更新が追いつかない」「誰が最新の入金状況を把握しているのかわからない」といった悩みを感じたことはありませんか?

学会や研究会、業界団体などでの会員管理業務は、手間がかかるうえにミスも起きやすく、作業が負担となっている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、そうしたお悩みを解決するために、「Excelを使った会員管理」の実践的なノウハウを解説します。

会員情報の整理方法や、入金チェックの自動化、イベント参加者リストの作成、複数拠点での共有まで、初心者にもわかりやすくステップごとに紹介します。

今まで煩雑だった名簿管理や会費管理がスムーズに回るようになり、イベント運営にもっと集中できる。

そんな未来を実現するために、ぜひ本記事でご紹介するExcel活用術を取り入れてみてください。

会員管理を効率化したい企業様へ

 

イベント運営の課題と会員管理の目的

学会やイベントの運営において、会員情報・会費の収支・参加申込状況など、さまざまなデータを管理する必要があります。

その手法として、Excelを活用した会員管理は現在も多くの団体で採用されています。
たとえば以下のような方法があります

  • 会員情報を1人1行で一覧管理
  • 入金履歴を別シートで管理し、VLOOKUPやSUMIFで照合
  • マクロを用いて申込フォームや入金データを半自動処理
  • フィルターや条件付き書式で未入金者・申込者などを抽出

こうした手法を駆使すれば、一定の規模までは対応可能です。

特に会員数が少ない小規模団体では、初期費用をかけずに導入できるというメリットもあります。

しかし、会員数や管理項目が増加していくにつれ、Excelだけでの対応には徐々に下記のような課題も見えてきます。

  • データ量が増えると処理が重くなる:マクロや関数の処理速度が遅延・停止することも
  • 入力によるヒューマンエラー:転記ミス・重複登録・未入金者の見落としなどが発生しやすい
  • 情報共有に手間がかかる:最新情報を関係者とリアルタイムに共有できない
  • セキュリティやバックアップが不十分:誤って削除した際の復元が難しい

これらの課題が積み重なると、管理コストの増大や会員対応の遅延といった実務上の支障をきたすリスクがあります。

会員管理の本来の目的は、必要な情報を正確かつタイムリーに共有し、事務作業を効率化することです。

それにより、イベント運営や決算業務をスムーズに進行させ、会員への対応品質も向上させることができます。

この目的を安定的に実現するためには、専用の会員管理システムの導入が有効です。

Excelではカバーしきれない「リアルタイムな情報共有」「入力エラー防止」「入金管理の自動化」などを実現することで、業務負担の軽減と会員満足度の向上の両立が可能になります。

Excelを使った会員情報・入金管理の用途とメリット

Excelを使った会員管理では、まず会員データを一覧表にまとめることで「データベース」として活用します。

一般的な項目(会員番号、氏名、住所、電話、入会日、退会日、会費額、入金状況など)を列に並べて、必要に応じて抽出や計算を行います。

Excelは多くの担当者が既に操作に慣れており、直感的に扱えるのが大きな利点です。

また、追加のシステム導入が不要で既存環境を活用できるため、初期コストもほとんどかかりません。

さらに、関数やマクロを使えば、様々な業務ニーズに合わせたカスタマイズが可能です。

例えば、会費集計用にSUMIF関数を使ったり、VLOOKUPで会員番号から情報を参照したりできます。

これらにより、少ない労力で集計や帳票出力が可能になり、運営担当者にとって有効なツールとなります。

会員データベースの設計と管理方法

会員データベース設計では、まず管理すべき項目を整理し、見やすいレイアウトにまとめることが重要です。

氏名・連絡先・会員番号・入退会日・会費区分・支払状況などの基本情報を列に配置し、Excelの表形式(テーブル機能)として管理すると便利です。

テーブル機能を使えば、行を追加しても範囲が自動的に拡張され、フィルターや集計が容易になります。

また、列名は固定してスクロールできる「ウィンドウ枠の固定」を設定しておくと、どの位置にいても項目名を確認しながら作業でき、入力誤りが減ります。

データベース設計のポイント

データ入力ミスを防ぐため、入力規則やドロップダウンリストによる選択入力を活用しましょう。

電話番号や会費区分、年度区分などは入力できる文字種や文字数を制限したり、あらかじめ定めたリストから選択できるように設定します。

例えば「会費区分」には金額リスト、「会員種別」にはリストから選択させることで、余計な入力ミスを抑制できます。

登録後は重複チェック機能で同一データが重複していないかも確認し、データの一貫性を保ちます。

加えて、列ヘッダーは「ウィンドウ枠固定」で常に表示されるようにしておき、数十行以上のスクロール時でも列名が見える状態にすると、入力漏れや項目の混同を防げます。

入金管理の自動化:関数・マクロの活用

会費の入金管理は集計量が多くなるため、Excelの関数を有効活用すると工数が大幅に減ります。

たとえばSUMIF/SUMIFS関数を使うと、支払済み金額や未収金額を条件付きで合計できます。

会費が銀行振込の場合、入金日が入力されている行の合計を計算して「支払済み合計」、空欄の行を「未収合計」として自動集計することで、残高管理が容易になります。

複数条件で絞り込みたい場合はSUMIFSを利用し、会費区分や年度と組み合わせて合計額を求めることも可能です。

また、VLOOKUP関数IF関数を組み合わせれば、会員番号をキーに個人の会費額や未納状況を検索・判定できます。

たとえば、別シートに会員情報マスタを置き、VLOOKUPで会員番号から当該会員の氏名や会費額を引き出すと同時に、IF関数で「未納の場合は赤字表示」などの条件分岐ができます。

これにより個別会員の入金ステータス照会や、入退会日から退会者リストを自動抽出する、といった処理が関数だけで行えます。

さらにマクロ(VBA)を使えば、繰り返し作業をボタン一発で自動実行できます。

毎月末に未納者リストをフィルタして色付けしたり、入金チェック用の帳票を印刷したりする処理も、マクロを記録して実行すれば担当者の手間を大きく省けます。

マクロは操作の記録だけでなく、自作のボタンやショートカットに登録すれば、誰でも簡単に業務の一部を自動化可能です。

Excelでイベント管理を効率化する

Excelは会員イベントの管理にも応用できます。イベント運営では「参加者リストの作成」「準備タスクの管理」「進捗チェック」などが必要ですが、Excelのテンプレートや関数・書式設定をうまく使うことでこれらを効率化できます。

出欠・参加者管理

イベントの参加者リストをExcelで作成し、参加/欠席/未定などを入力する欄を設けます。

データ入力時にドロップダウンリスト(入力規則)を設定しておくと、関係者は「出席」「欠席」「未定」などを選ぶだけで入力でき、入力ミスを減らせます。

回答結果はCOUNTA関数やCOUNTIF関数で集計し、総参加者数や回答済み数を自動計算できます。

これにより、会議やセミナーの出席状況を一目で把握でき、当日の運営資料としても活用できます。

参加者の連絡先や備考欄を横に追加し、業務分担者も共有すれば効率的な管理が可能です。

タスク・スケジュール管理

イベント準備では会場手配、資料作成、備品準備など多くのタスクがあります。

Excelでは各タスクをリスト化し、「開始日」「終了予定日」「担当者」「進捗」などの列を設けます。

条件付き書式を使えば、期日が近いタスクを色分けしたり、進捗状況を色やアイコンで示したりできます。

さらにバーの形で進捗を示すガントチャートをExcel内で作成することもできます。

Excelはレイアウト調整が自由なので、必要に応じてプロジェクト管理表を柔軟にカスタマイズできます。

各タスクをAND関数などで管理すると、全タスク完了時に自動でフラグを立てるといった運用も可能です。

クラウド共有によるリアルタイム更新

複数名で同時に編集したい場合は、Excelファイルをクラウド(OneDriveやGoogleドライブなど)に保存して共有する方法が有効です。

社内サーバーやクラウドストレージにイベント管理表を置けば、担当者がそれぞれ同じファイルを開いて更新でき、メールでファイルを送受信する手間が省けます。

特にOffice 365以降ではOneDrive上で「自動保存(AutoSave)」機能をオンにすることで、編集内容が常時アップロードされ、いつでも最新状態にアクセスできます。

これにより場所や時間を問わず更新可能となり、参加者からの追加情報や急な変更にも即座に対応できます。

Excel運用時の注意点と対策

Excelで管理する際には、いくつかの落とし穴とその対策を心得ておく必要があります。特にデータの正確性と共同編集時の制約に注意しましょう。

入力ミス・更新漏れの防止

データ入力には入力規則をできるだけ設定し、情報種別や文字数を制限します。例えば郵便番号は数値に固定する、日付欄には日付形式しか入力できないようにするなどです。

長大な表では、担当者同士でダブルチェックを行い、定期的にフィルタや重複チェックでデータ整合性を確認します。

不要行・列を整理しつつ、重要セルはシート保護して誤操作を防止するのも有効です。

さらに、エラー処理にはIFERROR関数を利用し、計算式がエラーになる場合は空白や「未入力」など任意の文字列に置き換える運用にすれば、エラー値そのものを排除できます。

共有・同時編集の制約

Excelの共同編集機能(共有ブック機能)には注意が必要です。

従来の共有設定を有効にすると、ピボットテーブルやマクロ、条件付き書式といった機能が動作しなくなります。

つまり、マクロを活用した自動化や複雑な分析を行えなくなるため、共有が必要な場合はクラウド同期(Office 365以降)による共同編集を利用するとよいでしょう。

また、複数人で同時編集すると編集競合が発生することもあります。

更新タイミングを分担して行う、または編集前に必ずバージョンをバックアップするなど、データ重複・上書きを防ぐ運用ルールを設けることが重要です。

大量データ・ファイル容量への対策

会員数が増えるとExcelファイル自体が重くなり、操作が遅くなる場合があります。

動作が不安定になったら、不要な列を削除したりシートを分割したりしてデータ量を削減します。

大量集計にはExcelより高速なピボットテーブルPower Queryを活用することも検討しましょう。また、Excelファイルは保存するたびに肥大化しがちなので、定期的に「名前を付けて保存」でリセットするか、[ツール]-[全般オプション]で「バックアップファイルを作成する」を設定しておくと、ファイル破損時に一世代前のデータが残せる対策になります。

確実に楽に会員管理したい企業様へ

 

セキュリティ強化とバックアップ

Excelファイルには機密情報を扱うため、セキュリティ対策も不可欠です。

ファイルレベルの保護機能を使い、パスワードでブック全体を暗号化すれば、許可された人だけが中身を閲覧・編集できるようになります。

ただし、パスワードを忘れると復元できないため、慎重に管理してください。また、パスワード共有時は漏洩リスクに注意しましょう。

バックアップについては、クラウドストレージの自動保存機能を利用すると便利です。

OneDrive上でAutoSaveを有効にすると、変更履歴が自動的に記録され、過去のバージョンにいつでも遡れるようになります。

また前述のように「常にバックアップファイルを作成」設定や、自動回復用データ保存間隔の短縮(Excelオプションで5分程度)などで、万一のフリーズや上書きミスにも備えられます。

よくあるエラーとその対処法(FAQ)

  • #REF! エラー:数式が削除されたセルや無効な参照先を参照していると表示されます。
    → Undo(元に戻す)や正しいセル範囲に修正で解決可能。IFERRORで見た目だけでも回避可能。
  • #N/A エラー:VLOOKUPやMATCHで検索値が見つからないときに発生します。
    → IFERRORで「未登録」などに置換、TRIM関数で空白除去などで対応。
  • #DIV/0! エラー:0で割ろうとしたときに表示されます(分母が0)。
    → IF関数やIFERRORで分母が0の場合に別処理することで回避。
  • その他のエラー:#VALUE!、#NUM!、#NULL!など。
    → セル参照・関数名の誤字、範囲指定ミスが原因。IFERRORで空白化も有効。

会員管理システムとの比較と移行のタイミング

Excelによる管理には手軽さや柔軟性というメリットがありますが、専用システムと比較すると根本的な違いもあります。

表計算では安価に始められる反面、大規模化すると拡張性の限界に直面します。

複数拠点で同時編集する場合の制約も大きく、属人化しやすいのがデメリットです。

専用の会員管理システムでは、会員情報・会費・イベント予約・メール配信など、必要な機能が包括的に備わっています。

例えばリアルタイム入力可能なクラウド型(SaaS)なら、会員が手続きを行った瞬間にデータが更新されます。

また集計や請求書発行も自動化され、担当者の手間を大幅に削減できます。会員データを社内で一元共有できるため、別業務への転記や報告の手間も省けます。

移行のタイミングとしては、会員数の増加や業務の複雑化でExcel運用が追いつかなくなった段階が目安です。

具体的には、マクロや関数で補えないほどタスクが増えた、支部間の情報共有が困難になった、管理ミスが多発するようになった、といった状況が移行検討のサインです。

専用システムは導入コストや学習コストがかかるものの、長期的には運営効率を飛躍的に高め、情報漏洩リスクの低減にもつながります。

比較項目 Excel(表計算) 会員管理システム
コスト 既存のExcelで低コストに運用 導入・月額費用が発生する
拡張性 関数・マクロで柔軟にカスタマイズ可能だが、大量データには性能低下や共有制限が生じる 大量データにも対応し、各種機能が標準搭載(会費請求、メール送信、ダッシュボード等)
同時編集 OneDrive/Google共有で可能。ただし従来の共有機能ではピボット・マクロが使えない Web上でリアルタイム共同編集可能。アクセス権限管理も可能
セキュリティ ファイル共有では情報流出リスクが高い。パスワード保護も人為リスクが残る アクセス権限や通信暗号化、ログ管理など高度なセキュリティ機能がある

まずはお気軽にご相談ください

 

Excelを活用しつつ、次の一手も視野に

Excelは会員管理において、コストを抑えながら柔軟に運用できる優れたツールです。

特に小規模な学会や団体にとっては、身近な選択肢として多くのメリットをもたらします。

しかし一方で、データ量の増加や共有・セキュリティの観点から、いずれは限界が訪れる場面もあるでしょう。

本記事では、Excelによる会員情報・会費・イベント運営の管理手法を実践ベースで解説してきました。

データベース設計や関数の使い方、マクロによる自動化、クラウド共有の工夫など、すぐに業務改善に役立てられる内容ばかりです。

今あるExcel運用の課題を見直し、ひとつひとつ改善していくことが、効率化と正確性の第一歩となります。

スマホ対応の会員管理システム導入をご検討中の団体・学会の皆様へ。

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このようなお悩みをお持ちであれば、導入事例や料金プラン、導入までの流れをわかりやすくまとめた資料をご用意しています。ぜひご覧いただき、次の一歩をご検討ください。

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執筆者:しゅくみねっと編集部

会費徴収機能・イベント申込機能・メール配信機能を備えた会員管理システム「シクミネット」を開発・販売するしゅくみねっと株式会社のコラム編集部です。豊富なシステム導入実績に基づいた、会員管理に関する情報を幅広く発信しています。

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