作成日:2026.03.01 更新日:

会員管理システムに利用できる補助金とは?利用するメリットや注意点を解説

会員管理システムの導入には数百万円単位の初期投資が必要ですが、補助金を活用すると最大75%までコストカットができます。

単に安く導入するだけでなく、予算制約で諦めていた高機能なシステムを選択肢に入れられる点が、補助金活用の最大のメリット。

本記事では、対象となる補助金の種類や具体的な申請フロー、採択率を高めるための注意点について解説します。

▼この記事でわかること

  • 会員管理システム導入に利用できる2つの補助金
  • 補助金申請から採択、入金までの具体的な手順
  • 失敗しないシステム選定のポイントとおすすめツール

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目次

会員管理システムの導入に利用できる補助金

会員管理システム導入時に使える補助金制度は主に2つあります。

  • ①IT導入補助金
  • ②小規模事業者持続化補助金

②小規模事業者持続化補助金それぞれ対象事業の規模が異なるので、従業員が一定数以上の中規模企業なら「IT導入補助金」の一択。

小規模事業なら、目的に合わせて選びましょう。

それぞれの補助金制度の違いをまとめた表が以下です。

補助金名 特徴 対象者 補助率・補助上限額
IT導入補助金 ・ITベンダーが申請を代行・サポート
・事務局に登録されている特定のツールのみが対象
中小企業・小規模事業者 1/2~3/4
最大450万円
小規模事業者持続化補助金 ・システム導入を知らせるための「チラシ」「SNS広告」「看板」といった幅広い経費も申請可能 小規模事業者
(サービス業の場合は5名以下、製造業等は20名以下の従業員数が対象)
2/3
50万円~200万円

①IT導入補助金

IT導入補助金は、中小企業や小規模事業者が自社の課題やニーズに合ったITツールを導入する際に、経費の一部を補助する制度です。

この制度は、業務効率化や売上アップといった経営力の向上・強化を目的として利用されています。

補助上限額が高い一方で、対象のITツールに制限があるため、導入したいシステムが対象かどうかの確認が必須です。

主な対象経費と補助率は以下の通りです。

項目 内容
対象経費 ソフトウェア購入費、クラウド利用料(最大2年分)、導入関連費
補助率 1/2~3/4(申請枠による)
補助上限額 最大450万円(通常枠の場合)

会員管理システムは多くのケースで対象ツールとして認定されており、ソフトウェア費だけでなく、導入時の設定代行費用やマニュアル作成費なども対象に含まれます。

予算の都合で導入を諦めていた高機能なシステムであっても、この制度を利用すれば実質的な負担額を抑えて導入可能となるでしょう。

ただし、申請には「IT導入支援事業者」として認定されたベンダーとの連携が不可欠であるため、事前にベンダーへ相談しましょう。

②小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者が経営計画を作成し、その計画に沿って行う販路開拓や業務効率化の取り組みを支援する制度です。

IT導入補助金とは異なり、システム導入だけでなく、チラシ作成や広告掲載、店舗改装など幅広い用途に利用できるのが特徴です。

制度の概要は以下の通りです。

項目 内容
対象者 小規模事業者(商業・サービス業は従業員数5名以下、製造業その他は20名以下)
補助率 2/3(賃上げ枠などは3/4)
補助上限額 50万円~200万円(枠による)

会員管理システムの導入においては、顧客データの分析による販促活動の強化や、予約機能による集客力の向上などが「販路開拓」に該当する際に対象となります。

システム導入とあわせてWebサイトのリニューアルやWeb広告の出稿を行いたい場合には、こちらの補助金が適しています。

また申請書類の作成には商工会議所または商工会の助言が必要となるため、地域の窓口へ早めに相談へ行くことが採択への近道です。

会員管理システム導入で使える補助額

導入するシステムの機能や、申請する事業者の状況(創業年数や連携体制など)によって、適用できる申請枠が異なります。

ここでは、代表的な2つの補助金について、それぞれの申請類型ごとの特徴と補助率・補助額を解説します。

  • ①IT導入補助金
  • ②小規模事業者持続化補助金

IT導入補助金

IT導入補助金は、導入するITツールの機能要件や目的に応じて複数の「枠(類型)」が設けられています。 

各類型の補助率と補助額は以下の通りです。

申請枠 補助率 補助上限額 特徴
通常枠 1/2以内 最大450万円 最も標準的な枠。業務効率化ツール全般。
インボイス枠(インボイス対応類型) 2/3 ~ 4/5 最大350万円 決済・会計・受発注機能を持つツール向け。
複数社連携IT導入枠 2/3 ~ 3/4 最大3,000万円 商店街や組合などグループでのデータ連携・導入。
セキュリティ対策推進枠 1/2以内 最大100万円 サイバー攻撃対策ツールの導入。

※2026年2月時点

通常枠

自社の課題解決や業務効率化に資するITツールを導入する際の、最も標準的な申請枠です。 

会員管理システム単体での導入や、他の汎用的な業務ツールと組み合わせる場合に適しています。

  • 補助率:1/2以内
  • 補助上限額:最大450万円(※導入するシステムの業務プロセス数によって150万円未満、または最大450万円に変動します)

インボイス枠(インボイス対応類型)

インボイス制度への対応を見据え、会計・受発注・決済のいずれかの機能を持つツールを導入する場合に利用できる枠です。

会員管理システムに「会費決済機能」などが付帯し、要件を満たす場合はこちらが対象となる可能性があります。

  • 補助率: 2/3 ~ 4/5(PC等のハードウェア購入も一部対象)
  • 補助上限額: 最大350万円

複数社連携IT導入枠

1社単独ではなく、サプライチェーンや地域で連携する複数の中小企業が、共通のITツールを導入してデータ連携を行う場合に利用する枠です。

商店街や観光地などで、共通の会員基盤やポイントシステムを構築する場合に活用されます。

  • 補助率:2/3 ~ 3/4(経費の種類による)
  • 補助上限額:最大3,000万円(連携グループ全体の上限)

セキュリティ対策推進枠

サイバー攻撃のリスク低減を目的とした「サイバーセキュリティお助け隊サービス」リストに掲載されているツールを導入する枠です。

会員情報の漏洩を防ぐための監視サービスなどを導入する際に利用します。

  • 補助率:1/2以内
  • 補助上限額:最大100万円

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金は、販路開拓の取り組みを支援する制度であり、申請者の状況や目的に合わせて4つの「型(類型)」が存在します。

各類型の補助率と補助額は以下の通りです。

申請枠(型) 補助率 補助上限額 特徴
一般型 2/3 50万円(特例で最大250万円) 最も一般的な枠。販路開拓全般。
創業型 2/3 200万円(特例で最大250万円) 創業後間もない事業者を支援。
共同・協業型 2/3 最大5,000万円 地域機関等が複数事業者を束ねて取り組む場合。
ビジネスコミュニティ型 2/3 50万円(共同実施は100万円) 商工会等の内部組織による催事や販路開拓。

※2026年2月時点

一般型

最もベーシックな申請類型で、経営計画に基づいた販路開拓の取り組み全般を支援します。 

システム導入費だけでなく、それに伴うチラシ作成や郵送費なども合算できるのが特徴です。

  • 補助率:2/3
  • 補助上限額:最大50万円(※インボイス特例や賃金引上げ特例の要件を満たすと、最大250万円まで引き上げられます)

創業型

特定創業支援等事業の支援を受けた創業者などを対象とした類型です。

創業したばかりの事業者が、早期に顧客基盤を確立するために会員管理システムを導入し、販路を開拓する場合などに適しています。

  • 補助率:2/3
  • 補助上限額:最大200万円(※特例の要件を満たすと、最大250万円まで引き上げられます)

共同・協業型

地域振興等機関(商工会や商工会議所など)が中心となり適用される補助金です。

10社以上の小規模事業者を束ねて大規模な展示会や商談会などの販路開拓プロジェクトを実施する際に支援される類型です。

  • 補助率:2/3
  • 補助上限額: 最大5,000万円

ビジネスコミュニティ型

商工会・商工会議所の内部組織(青年部や女性部など)が共同で実施する販路開拓や催事販売などを支援する、内部組織向けの専用類型です。

  • 補助率:2/3
  • 補助上限額:50万円(複数者での共同実施は100万円)

会員管理システムで補助金を利用する流れ(IT導入補助金)

IT導入補助金の申請から受給までの手続きは、非常に厳格なルールに基づいて行われます。

 一つの手順ミスで不採択や交付取り消しに繋がる恐れがあるため、全体のフローを把握しておくことが重要です。

本章では、申請から入金までの5つのステップを順に解説します。

  • ステップ①|事前準備をする
  • ステップ②|IT導入支援事業者との商談・申請をする
  • ステップ③|交付決定通知を受け取ってから発注・契約をする
  • ステップ④|システムの導入・実績報告をする
  • ステップ⑤|補助金の入金がされる

ステップ①|事前準備をする

まずは申請に必要なアカウント取得と、自社の経営課題の洗い出しを行います。

電子申請には「gBizIDプライム」のアカウントが必須となりますが、この発行には郵送手続きが必要で、取得までに2週間程度の時間を要します。

申請期限直前に慌てないよう、導入検討を始めた段階で早めにID取得の手続きを済ませておくことが肝心です。

また、法人の場合は書類の取得時期が定められているため、公募要領を確認して手配しましょう。 

取得時期が定められる書類は以下のとおりです。

必要書類・準備 概要
gBizIDプライム 電子申請を行うための必須ID
履歴事項全部証明書 発行から3ヶ月以内の原本
納税証明書 直近の国税の納税証明書(その1・その2)
SECURITY ACTION 情報セキュリティ対策に取り組む自己宣言

ステップ②|IT導入支援事業者との商談・申請をする

導入したい会員管理システムを取り扱う「IT導入支援事業者(ベンダー)」を選定し、具体的な商談を進めます。

この補助金は単独での申請ができず、認定を受けた支援事業者と共同で事業計画を策定し、申請手続きを行う必要があります。

自社の課題解決に最適なツールであるかを確認すると同時に、補助金申請のサポート実績が豊富なベンダーを選ぶことが採択率を高めるポイントとなるでしょう。

商談で導入内容が固まったら、申請マイページから必要な情報を入力し、事業者が代理提出を行います。

ステップ③|交付決定通知を受け取ってから発注・契約をする

事務局による審査を経て「交付決定通知」が届いた後に、初めて正式な発注や契約を行います。

最も注意すべき点は、交付決定前に以下の発注行為を一切行ってはならないという厳格なルールです。

  • 契約書や発注書の取り交わし
  • 導入費用の支払い(手付金を含む)
  • システムの利用開始

もし決定通知より前にこれらの行為があった場合、補助金の対象外となり全額自己負担となってしまうので注意が必要です。

ベンダー側もルールを熟知していますが、自社でも「通知が来るまではハンコを押さない」と徹底しましょう。

ステップ④|システムの導入・実績報告をする

システムの納品や設定作業が完了し、代金の支払いを終えたら、その実績を事務局へ報告します。

この段階では、銀行振込の控えや通帳の写し、納品書、システムが稼働していることが分かる画面キャプチャなど、証拠となる書類が必要です。

支払いは原則として銀行振込で行い、クレジットカード払いや手形払いは認められないケースが多いため注意しましょう。

実績報告が期限内に承認されないと補助金が確定しないため、以下の書類を揃えて速やかに報告することが大切です。

報告に必要な証憑 注意点
銀行振込受領証 振込先・振込元・金額・日付が鮮明なもの
請求書・発注書 申請した事業者名・金額と一致しているか
画面キャプチャ 実際にシステムを利用している画面画像
通帳の写し 振込の事実が確認できるページのコピー

ステップ⑤|補助金の入金がされる

実績報告が事務局によって確定検査され、問題がなければ「補助金確定通知書」が発行され、指定口座に補助金が入金されます。

重要なのは、補助金はあくまで「後払い」であり、導入費用の全額を一時的に自社で立て替える必要があるという点です。

入金までの期間は実績報告から数ヶ月かかることも珍しくないため、その間のキャッシュフローに問題がないか事前に資金計画を確認することが大切です。

なお、入金後も数年間にわたり効果報告(事業実施効果報告)の義務が継続するので、覚えておきましょう。

会員管理システムで補助金を使うべき理由

会員管理システムの導入に補助金を活用すべき理由は、単に金銭的な負担を減らすだけではありません。

将来的な事業成長を見据えた投資判断として、補助金は非常に有効な手段となります。

本章では、システム導入の際に補助金を使うべき3つの理由を解説します。

  • 理由①|初期費用を大幅に圧縮できる
  • 理由②|予算では届かない高性能なシステムを利用できる
  • 理由③|組織のDX(デジタル化)を一気に進められる

理由①|初期費用を大幅に圧縮できる

初期費用は、システム導入において最も大きなハードルとなります。

特にカスタマイズ性が高いシステムや、データ移行などの作業費が含まれる場合、数百万円規模の投資が必要になることも珍しくありません。

しかし補助金を活用すれば、以下の費用に対して1/2から最大3/4の補助を受けられます。

  • ソフトウェア購入費
  • クラウド利用料(最大2年分)
  • 導入関連費(設定代行・研修費など)

本来であれば全額自己負担となるこれらの費用を経費の一部として計上できるため、持ち出しのキャッシュを最小限に抑えることが可能です。

浮いた資金は広告費や会員へのサービス還元に回せるため、経営全体のパフォーマンス向上にも大きく貢献できるでしょう。

理由②|予算では届かない高性能なシステムを利用できる

補助金の活用により、予算の制約で機能を妥協することなく、自社に本当に必要なシステムを選べるようになります。

通常であれば安価な簡易ツールしか選べない予算感でも、補助金を含めればハイエンドなCRMやマーケティング機能付きのシステムが視野に入ります。

安価なツールと高性能なシステムの違いは以下の通りです。

比較項目 安価なシステム 高性能なシステム
顧客分析 基本情報のみ 行動履歴も分析可能
メール配信 一斉送信のみ ターゲット配信可能
拡張性 固定機能 外部連携が可能

機能不足の安価なシステムを導入して後悔するよりも、最初から拡張性の高いシステムを選ぶ方が長期的にはコストパフォーマンスが良くなるでしょう。

妥協のないシステム選びは、結果として会員満足度の向上や運営スタッフの工数削減に直結します。

結果的に事業成長のスピードを早めることが可能です。

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理由③|組織のDX(デジタル化)を一気に進められる

補助金の申請プロセスそのものが、組織のデジタル化を推進する強力なきっかけになります。

IT導入補助金などでは、生産性向上に関する数値目標の設定や、セキュリティ対策の実施が要件に含まれているため、必然的に社内体制が整備されます。

また、これまで紙やExcelで管理していた会員情報を、クラウド化することにより、リモートワークへの対応や拠点間でのリアルタイムな情報共有が可能になります。

単なるツール導入に留まらず、業務フロー全体を見直して組織のDXを一気に加速させる好機と捉えましょう。

補助金を利用して会員管理システムを導入する際の注意点

補助金は導入コストを抑える強力な手段ですが、利用にあたってはいくつかのハードルやリスクも存在します。

これらを事前に把握し、対策を講じておくことで、スムーズな導入が可能になります。

本章では、特に注意すべき3つのポイントを解説します。

  • 注意点①|申請から採択まで時間がかかる
  • 注意点②|必ず採択されるわけではない
  • 注意点③|報告義務と事務処理が負担になる場合がある

注意点①|申請から採択まで時間がかかる

補助金の申請から交付決定(採択)までには、審査期間として通常1ヶ月から2ヶ月程度の時間を要します。

さらに、交付決定通知を受け取るまでは、システムの発注や契約を行うことができません。 

このため、「来月からすぐにシステムを使いたい」といった急ぎのスケジュールには対応できない可能性があります。

おすすめの対策としては、審査期間を見越して導入計画を立てるか、あるいは公募スケジュールの早い段階で申請準備を始めることです。

余裕を持ったスケジュールを組むことで、審査待ちによる業務遅延のリスクを回避しましょう。

注意点②|必ず採択されるわけではない

補助金は要件を満たせば必ずもらえるものではなく、審査によって採択・不採択が決まる制度です。

予算には限りがあるため、申請内容が優れていても不採択となるケースは十分に考えられます。

特に人気の高い枠や締め切り間際の回では倍率が高くなる傾向にあり、事業計画書の完成度が問われます。

採択率を高めるためのポイントは以下の通りです。

  • 加点項目の取得(賃上げ表明やセキュリティ対策など)
  • 事業計画の具体化(数値目標の根拠を明確にする)
  • 専門家の活用(採択実績の豊富な認定事業者に依頼する)

専門家の知見を借りることで、審査員に響く計画書を作成し、採択の可能性を高めましょう。

注意点③|報告義務と事務処理が負担になる場合がある

補助金事業は、システムの導入が完了した後も数年間にわたり、事務局への報告義務が続きます。

具体的には、導入後の成果報告(事業実施効果報告)や、賃上げ状況の報告などが求められます。これらを怠ると補助金の返還を求められるリスクもあるでしょう。

主な報告義務は以下の通りです。

報告の種類 時期・頻度 内容
実績報告 導入完了後すぐ 支払いや納品の証拠提出
効果報告 年1回(数年間) 生産性向上等の数値報告
賃上げ報告 年1回(数年間) 給与支給総額等の報告

本業が忙しい中で、これらの事務処理を自社のみで行うのは大きな負担となりかねません。
システム選定の際は、申請サポートや導入後の報告業務まで手厚く支援してくれるベンダーを選ぶことが賢明です。

補助金を活用した会員管理システムの選び方

補助金は導入時の強力な支援策ですが、システムは導入して終わりではありません。

長期的な運用を見据え、自社の運用体制や予算にフィットする最適なシステムを選定する必要があります。

本章では、後悔しないシステム選びの3つのポイントを解説します。

選び方①|初期費用・月額費用の「実質コスト」で比較する
選び方②|決済機能との連動ができるか確認する
選び方③|セキュリティとサポート体制を確認する

選び方①|初期費用・月額費用の「実質コスト」で比較する

システムを選ぶ際は、補助金適用後の「実質負担額」と、数年間の「ランニングコスト」を合算して比較しましょう。

IT導入補助金は、主に初期費用や最大2年分のクラウド利用料をカバーできますが、それ以降の月額費用は全額自己負担となります。

目先の導入費の安さだけで選ぶと、長期的なトータルコストが割高になるケースがあるため注意が必要です。

3年間の総コストシミュレーション例は以下の通りです。

比較要素 A社(初期費高・月額安) B社(初期費安・月額高)
初期費用 300万円 0円
月額費用 1万円 5万円
補助金活用 ▲150万円(自己負担150万円) 対象外(または少額)
3年総額 186万円 180万円

このように、補助金を活用することで、本来高額なシステムA社の方が機能面で優位でありながら、費用差を縮められる可能性があります。

見積もりを取る際は、必ず「補助金適用後の実質コスト」と「5年間の運用コスト」を試算し、長期的な視点で判断しましょう。

選び方②|決済機能との連動ができるか確認する

会員管理業務において最も手間がかかるのが、会費の請求と入金消込作業です。

システム選定の際は、クレジットカード決済や口座振替と連動し、入金状況が自動で反映される機能を備えているか必ず確認しましょう。

決済機能が統合されていない場合、経理担当者が通帳と会員リストを目視で突き合わせる作業が発生し、業務効率化の効果が半減してしまいます。

決済連動の有無による業務負担の違いは以下の通りです。

業務フロー 連動なし(手動管理) 連動あり(自動連携)
請求業務 毎月請求書を発行・郵送 自動で継続課金処理
入金確認 通帳記帳し目視で消込 システム上で自動消込
未納対応 個別に督促メール作成 自動で催促通知送信

自動化できる範囲が広いほど、スタッフは本来注力すべき会員サポートや企画業務に時間を割けるようになります。

「誰がやっても同じ結果になる」という仕組みを作るためにも、決済連動は必須要件と考えましょう。

選び方③|セキュリティとサポート体制を確認する

会員管理システムにおいて、大切な個人情報を預かる以上、セキュリティ対策と万が一のトラブル時のサポート体制は妥協できないポイントです。

補助金を利用して導入するシステムは、国が認定した「IT導入支援事業者」が提供するため、一定の信頼性は担保されています。

しかし自社の要件に合うかどうかは、細かく確認する必要があります。

そのため専任のIT担当者がいない場合は、電話やチャットでの即時サポートがあるベンダーを選ぶと安心です。

具体的には以下の項目をチェックリストとして活用しましょう。

  • 認証取得:プライバシーマークやISMS(ISO27001)を取得しているか
  • バックアップ:定期的なデータバックアップが自動で行われるか
  • サポート窓口:電話・メール・チャットなど、自社が利用しやすい手段か

セキュリティ事故は一度でも起きれば社会的信用を失うため、機能や価格以上に重視すべき項目です。

ベンダーの信頼性を客観的な指標(認証マークや導入実績数)で評価し、安全なシステムを選定することが大切です。

補助金が使える会員管理システムおすすめ3選

IT導入補助金の対象となる会員管理システムは数多く存在しますが、自社の課題にマッチしたツールを選ぶことが最も重要です。

ここでは、導入実績が豊富で、それぞれ異なる強みを持つ代表的な3つのシステムを厳選してご紹介します。

サービス名 特徴 向いている組織
シクミネット 管理・決済・イベント機能が統合されている 会費徴収や事務作業を自動化・効率化したい企業・団体
スマートコア 必要な機能を選んでカスタマイズできる 大規模組織、特殊な管理が必要な団体
kintone 業務に合わせてアプリを自由に作成できる 拡張性を重視する企業、全社DXを目指す組織

シクミネット|会員管理・決済・イベントをこれ一つで統合

引用元:シクミネット

『シクミネット』は、会員情報の管理だけでなく、会費の決済やイベントの申込受付までをワンストップで行えるクラウドサービスです。

システムと決済代行会社が一体化しており、入金消込作業が完全に自動化されることが特徴です。

これにより、経理担当者の負担となっていた通帳記帳や目視での確認作業が不要になります。

また、マイページ機能も充実しており、会員自身が登録情報の変更や履歴確認を行えるため、事務局への問い合わせ件数も削減できるでしょう。

項目 内容
ツール名 シクミネット
主な特徴 決済連動による入金消込の自動化
会員マイページ機能の標準搭載
費用 ・初期費用+月額費用:198,000円(税込)〜
URL https://shikuminet.com/

※2026年2月時点

スマートコア|カスタマイズ性が高いハイエンドモデル

引用元:スマートコア

『スマートコア』は、必要な機能を選択して組み合わせることができる、モジュール型の会員管理システムです。

会員データベースとしての基本機能に加え、名簿公開、メルマガ配信、アンケート集計など、多彩なオプション機能が用意されています。

そのため、スモールスタートで導入し、組織の成長に合わせて機能を拡張していくといった柔軟な運用が可能です。

独自の管理項目やフローが必要な場合でも、高度なカスタマイズに対応できるため、パッケージ製品では物足りない組織に適しています。

項目 内容
ツール名 スマートコア
主な特徴 必要な機能だけを選べるモジュール型
高度なセキュリティと権限管理
費用 初期費用:要問い合わせ
月額費用:要問い合わせ
URL https://smart-core.jp/

※2026年2月時点

kintone |業務全体をアプリ化するプラットフォーム

引用:Kintone(キントーン)

『kintone(キントーン)』は、会員管理に限らず、あらゆる業務システムをノンプログラミングで作成できるプラットフォームです。

ドラッグ&ドロップの直感的な操作で、「顧客管理アプリ」や「問い合わせ管理アプリ」などを自由に設計できます。

会員管理システムとして利用する場合も、自社の運用に合わせて項目を自由に追加・変更できる点が最大の強みです。

豊富な外部連携サービス(プラグイン)を活用すれば、フォーム作成や帳票出力なども簡単に追加でき、組織全体のDX基盤として機能するでしょう。

項目 内容
ツール名 kintone
主な特徴 ドラッグ&ドロップでのアプリ作成
豊富なAPIとプラグインによる拡張性
費用 初期費用:0円
月額費用:780円/1ユーザー~
URL https://kintone.cybozu.co.jp/

※2026年2月時点

まとめ:補助金を利用して高性能なシステムをお得に利用しよう

会員管理システムは、補助金を活用することで導入コストを大幅に抑えられます。

初期費用がネックで導入を躊躇していた高機能なシステムも、国の支援を受けることで、予算内での導入が十分に可能です。

またシステム選びで最も重視すべき点は、導入後の「業務効率化」が確実に行えるかどうかです。

特に会費請求や入金管理の自動化は、事務局の負担を減らす上で欠かせない要素となります。

本記事で紹介した『シクミネット』は、決済機能と管理機能が一体化しており、入金消込の自動化に強みを持つシステムです。

IT導入補助金の対象ツールでもあるため、コストを抑えつつバックオフィス業務を劇的に改善できます。

まずは、自社の運用にどうフィットするか、
公式サイトから詳細を確認してみてください。

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