作成日:2025.10.05 更新日:
中小企業におすすめの会員管理システム10選|選び方と導入メリットを解説
中小企業では、会員情報や顧客データをExcelや紙で管理するケースが多く見られます。管理方法が複雑になると、入金確認の漏れや顧客対応の遅れにつながり、信頼低下や機会損失を招く恐れがあるため注意が必要です。
課題を解消する手段として有効なのが会員管理システムの導入です。中小企業が自社の規模や業務内容に合ったシステムを選ぶことで、業務効率化と顧客満足度向上を同時に実現できます。
本記事では、自社に最適な会員管理システムの選び方と導入メリットを解説。失敗しない導入判断ができるようになります。
目次
中小企業向け会員管理システムの選び方
会員管理システムは、顧客情報の整理や会費徴収を効率化し、業務の質を高めるために欠かせない仕組みです。導入にあたっては費用や機能だけでなく、自社の規模やサポート体制も考慮する必要があります。
ここでは、中小企業が導入を検討する際に確認すべきポイントを解説します。
- ▼中小企業向け会員管理システムの選び方
- 必要な機能が揃っているか確認する
- 料金体系とコストパフォーマンスを比較する
- 会員数や利用規模に合ったシステムを選ぶ
- サポート体制や導入支援の有無を確認する
必要な機能が揃っているか確認する
まず確認すべきは、業務に必要な機能が備わっているかどうかです。会員情報の登録や更新、会費の徴収、イベントやセミナーの管理、メール配信など、日常業務に欠かせない機能が標準で利用できるかをチェックしましょう。
機能が揃っていないと、別のツールを併用する必要が出て、かえって業務が煩雑になります。特に会費や決済機能は、中小企業にとって負担の大きい作業を減らす効果があるため、必須機能として優先度を高く考えるべきです。
料金体系とコストパフォーマンスを比較する
料金体系はサービスによって大きく異なります。月額数千円で利用できるクラウド型もあれば、導入時に数百万円の初期投資が必要なオンプレ型もあります。
低コストに惹かれて選んでも、会員数が増えると急に料金が高くなるケースもあるため注意が必要です。長期的に利用する前提で「今後の会員数の増加」「決済手数料や追加オプションの有無」まで含めて比較すると、無理のないコストで利用できます。
会員数や利用規模に合ったシステムを選ぶ
企業の規模や会員数によって最適なシステムは変わります。
例えば、会員数が数百人程度なら、シンプルで操作しやすいサービスが適しています。一方、数千人以上の規模になると、権限管理や詳細な検索機能、セグメントごとの情報配信などが必要になってきます。
導入時点の規模だけでなく、数年先の成長を見据えて選定すると、長く使えるシステムを選びやすくなります。
サポート体制や導入支援の有無を確認する
システムを導入しても、定着できなければ意味がありません。特にIT担当者が少ない中小企業では、初期設定や操作説明をサポートしてもらえるかどうかが非常に重要です。
また、マニュアルだけでなく、電話やチャットで相談できる窓口があると安心です。さらに、トラブルが起きたときにどのくらい迅速に対応してくれるかも確認しておきましょう。
サポート体制が整っているベンダーを選ぶことで、導入後の運用もスムーズに進められます。
中小企業におすすめの会員管理システム10選
ここまで中小企業が会員管理システムを導入する際の選び方を解説してきましたが、多数あるシステムから最適なシステムを選ぶのは難しいもの。
そこで、この章では、中小企業におすすめの会員管理システム10選を紹介します。
▼中小企業向け会員管理システム比較表
シクミネット|会員制ビジネス全般に対応
引用元:シクミネット
シクミネットは、中小企業や団体の会員情報管理から入金処理、イベント申込、メール配信までを一元化できる統合型システムです。複数のツールを切り替える手間を省けるため、限られた人員で業務を回す中小企業にとって効率化できる点が特徴です。
操作画面は直感的で、事務担当者はもちろん、パソコン操作に不慣れな社員や高齢の会員でも使いやすい設計になっています。さらに、利用者自身が入力できない場合でも管理者が代理で対応できる仕組みが整っており、中小企業の現場に合わせた柔軟な運用が可能です。
MiiT+|イベント・スクール運営に強い
引用元:MiiT+
MiiT+(ミータス)は、イベントやセミナーの運営を効率化できるクラウド型システムです。
申込フォームの作成から受付状況の把握、参加者リストの自動生成までを一元管理できるため、担当者の事務作業を大幅に削減できます。参加者はスマートフォンから簡単に申込ができ、決済から領収書の発行までオンラインで完結可能です。
さらに無料で導入できるうえ、直感的でわかりやすい設計のため、初めて会員管理システムを利用する中小企業や団体にも適しています。
kintone|業務全体をカスタマイズ可能
引用元:kintone
kintone(キントーン)は、中小企業の業務効率化に役立つアプリ作成型クラウドサービスです。会員管理を自社の運営方法に合わせて構築できるのが特徴で、専門知識がなくてもノーコードでアプリを作成できます。
会員名簿の管理やイベント申込、問い合わせ対応などを自社仕様に設計できるため、限られた人員でも柔軟に対応可能です。さらに、APIを利用した外部サービスとの連携も豊富で、決済やメール配信システムとスムーズに統合できる点も中小企業にとって大きな魅力です。
Smart Hello|会員管理やイベント運営を一括管理
引用元:Smart Hello
Smart Helloは、会員制施設の運営に必要な機能を幅広く備えたシステムで、シンプルな操作性と導入のしやすさが特徴です。業界40年以上の実績と1,500施設以上の導入事例を背景に、現場での「使いやすさ」を重視した設計となっています。
フィットネスクラブやスクール、コワーキングスペースなどに適しており、多店舗展開を行う中小企業でも柔軟に対応可能です。会員情報の一元管理に加えて、利用状況の把握や決済の効率化を支援する機能を備えているため、日々の事務負担を軽減しながら会員満足度の向上を実現できます。
MOSH|オンラインサービスに最適
引用元:MOSH
MOSHは、スマートフォンを中心に予約・決済・顧客管理を直感的に操作できるシステムです。イベントやスクール、レッスン、ワークショップなど幅広いシーンに対応しており、申込ページの作成からオンライン決済、当日の参加者確認までを一元的に管理できます。
さらに、LINEやメールで自動リマインドを送れる機能があり、参加率の向上にも効果的です。主催者も参加者もスマートフォンだけで利用できる設計のため、システムに不慣れな中小企業や小規模事業者でもスムーズに導入しやすい点が特徴です。
STORES予約|導入のしやすさが魅力
引用元:STORES予約
STORES予約は、中小企業やスクール、イベント運営を効率化したい団体に適した予約管理システムです。無料プランから導入でき、会費や月謝、回数券の管理に加え、事前決済にも対応しているため幅広い用途に活用できます。
さらに、LINEミニアプリやGoogleカレンダー、Zoomとの連携機能も備わっており、集客から予約受付、決済、アフターフォローまでを一元化できるのが特徴です。
シンプルで直感的な管理画面により、初めてシステムを導入する中小企業や団体でもスムーズに利用できます。
サブスクペイ|定期課金に強み
引用元:サブスクペイ
サブスクペイは、定期課金型サービスや会員制ビジネスに特化したクラウド型決済システムです。スクールやオンラインサービスなど継続課金を軸にした中小企業や団体に適しており、会費徴収やサブスク型ビジネスの運営を効率化できます。
クレジットカード、口座振替、コンビニ払い、銀行振込など多様な決済手段に対応し、定期的な入金を自動処理できるため、請求や入金管理にかかる事務負担を大幅に軽減可能です。
自社サイト上に会員登録から課金フローを構築でき、ローコードで専用サイトを立ち上げられる点も特徴です。APIによる外部システム連携にも対応しているため、柔軟な運用が可能です。
Zoho CRM|顧客管理と営業強化に強い
引用元:Zoho CRM
Zoho CRMは、営業管理と名簿管理を統合できるクラウド型CRMシステムです。シンプルで直感的に操作できる画面設計と手頃な料金体系により、中小企業や小規模団体でも導入しやすいのが特徴です。
会員や顧客の属性、活動履歴、商談状況を一元管理できるほか、メール配信やリードスコアリングの自動化機能も備わっています。費用面では3ユーザーまで無料で利用でき、小規模事業者であれば無料プランでも十分に活用可能です。
利用規模が拡大しても、スタンダードプランを月額1,680円/ユーザーから利用できるため、予算に合わせて段階的に拡張できます。
Square|決済と会員管理を一元化
引用元:Square
Squareは、初期費用や月額料金が不要で導入しやすい決済管理システムです。入金口座に三井住友銀行またはみずほ銀行を指定すれば、決済翌営業日に売上が振り込まれるため、中小企業にとって資金繰りを安定させやすい点が魅力です。
導入までの期間は平均2〜5営業日と短く、審査手続きもシンプルでスムーズに利用を開始できます。さらに、POSレジアプリやオンライン請求書、サブスクリプション機能などの追加機能も無料で利用可能です。
店舗とECの両方で活用できるため、幅広い業種の中小企業に適したサービスといえます。
スマートコア|多機能かつ柔軟にカスタマイズできる
引用元:スマートコア
スマートコアは、中小企業の会員制ビジネスや社内コミュニティ運営に活用できる会員管理システムです。会員専用サイトを構築して情報発信やコミュニケーションを一元化できるため、紙やメールに依存した事務連絡を効率化したい企業に適しています。
モジュール型を採用しており、必要な機能だけを選んで導入できる柔軟性も特徴です。会員向けのお知らせ配信や交流機能を備えられるほか、導入時の初期設定支援や運用中のサポートも充実しています。さらに、強固なセキュリティ対策により、安心して長期運用できる点も中小企業にとって大きな魅力です。
中小企業が会員管理システムを導入するメリット
会員管理システムを導入すると、顧客対応や事務作業にかかる負担を減らし、業務全体の質を高められます。人員が限られる中小企業にとっては特に効果が大きく、コスト削減と顧客満足度向上の両方を実現できる点が魅力です。
ここでは主なメリットを3つに分けて解説します。
- ▼中小企業が会員管理システムを導入するメリット
- 会員情報を一元管理できる
- 会費や決済業務を自動化できる
- 顧客満足度の向上につながる
会員情報を一元管理できる
会員情報がExcelや紙に分散していると、更新漏れや二重登録が発生しやすくなります。
システムを使えば、氏名や連絡先、入金状況、参加履歴などをまとめて管理でき、常に最新の情報にアクセス可能です。担当者が変わっても引き継ぎが容易になり、顧客への対応スピードも向上します。
さらに、会員属性ごとの傾向を分析できるため、マーケティングや新サービスの企画に役立ちます。情報を正確に管理することは、企業の信頼性を高める基盤となります。
会費や決済業務を自動化できる
銀行振込や現金管理では入金確認に多くの時間がかかり、人的ミスのリスクも避けられません。会員管理システムを導入すれば、クレジットカード決済や口座振替を自動で処理でき、入金消込の作業負担を大幅に削減できます。
未入金者へのリマインド通知も自動化できるため、担当者が個別に対応する必要がなくなります。結果として、業務効率化だけでなく、資金管理の正確性も向上するのです。
小規模な企業でも、限られた人員で安定した運営が可能になります。
顧客満足度の向上につながる
会員管理システムを導入すると、顧客にとっての利便性が大きく高まります。
例えば、入会や更新の手続きをオンラインで完結できる仕組みを整えれば、わざわざ店舗や事務所に出向く必要がなくなります。時間や場所を問わず手続きが可能になることで、忙しい顧客にも利用しやすい環境を提供可能です。
さらに、イベントやセミナーの案内を自動配信すれば、案内漏れを防ぎつつ、参加意欲を高められます。
また、リマインド通知や会費の支払い確認をシステムで自動化することで、顧客は安心してサービスを利用できます。情報が正確かつタイムリーに届くため、企業への信頼感が強まります。
中小企業向け会員管理システムに関するよくある質問
会員管理システムを検討する際、多くの中小企業が抱える疑問は共通しています。料金や導入形態、無料プランの有無、Excelでの代用可否などは特に気になるポイントです。
ここではよく寄せられる質問に回答します。
- ▼中小企業向け会員管理システムに関するよくある質問
- 会員管理システムはクラウド型とオンプレ型どちらが良い?
- 会員管理システムの費用相場は?
- 会員管理システムに無料プランはある?
- 会員管理システムをExcelや自作で代用できる?
- 会員管理システムはLINEやアプリと連携できる?
会員管理システムはクラウド型とオンプレ型どちらが良い?
中小企業にはクラウド型が適しています。クラウド型はインターネット環境さえあれば利用でき、サーバーやセキュリティの維持管理を自社で行う必要がありません。初期費用が安く、月額課金で導入できる点も魅力です。
一方で、オンプレ型は自社サーバーにシステムを構築するため、セキュリティ要件が厳しい業種や大規模企業には向いています。ただし、導入や運用に専門知識と高額なコストが必要になります。
中小企業にとっては「導入のしやすさ」「維持管理の手間の少なさ」という観点でクラウド型が現実的な選択肢です。
会員管理システムの費用相場は?
クラウド型の場合、月額5,000円〜2万円程度が一般的な相場です。会員数や利用機能によって価格は変動し、決済機能やメール配信などオプションを加えると上がるケースもあります。無料プランから利用できるものもありますが、機能制限があるため本格的な運用には有料プランを選ぶ必要が出てきます。
オンプレ型は導入時に数百万円規模のコストがかかることが多く、中小企業にはハードルが高い傾向にあります。
費用を比較する際は月額料金だけでなく、決済手数料や初期費用を含めた総コストで検討することが重要です。
会員管理システムに無料プランはある?
一部サービスでは無料プランを提供しています。例えばSTORES予約は基本機能を無料で使えるため、小規模事業者にとって導入しやすいです。ただし、無料プランでは機能が制限され、会員数の上限やサポートの対象外といった制約があるのが一般的です。
導入当初は無料で始めても、会員数の増加や業務拡大に伴い有料プランへ移行するケースが多く見られます。最初から将来の成長を見据え、自社に必要な機能がどのプランで提供されているかを確認しておくことが失敗を防ぐポイントです。
会員管理システムをExcelや自作で代用できる?
小規模の会員数ならExcelや自作ツールで対応できる場合もあります。しかし、会員数が増えると、データの更新漏れや入力ミスが頻発し、情報の正確性を維持できなくなります。さらに、入金確認やリマインド配信など手作業が増えるため、担当者の負担は大きくなります。
中小企業が安定した顧客サービスを提供するには、専用のシステムを利用する方が安全です。特に顧客情報は個人情報保護の観点からも適切に管理する必要があり、セキュリティ面でも専用システムに優位性があります。
会員管理システムはLINEやアプリと連携できる?
多くの会員管理システムはLINEや専用アプリとの連携機能を備えています。シクミネットやMOSHでは、LINEを通じてイベント案内や入金リマインドを送信でき、顧客との接点を自然に増やすことが可能です。
さらに、アプリ連携により会員自身が情報を確認したり、手続きや決済をスマホから完結できる仕組みを構築できます。中小企業にとっては、顧客との距離を縮める強力なツールとなるでしょう。
中小企業の会員管理を効率化したい方へ
まとめ:自社に合った会員管理システムを導入しよう
本記事では、中小企業に向けた会員管理システムの選び方やおすすめサービス、導入メリットを紹介しました。
システムを活用することで、会員情報の一元管理や決済業務の自動化が可能になり、顧客満足度の向上にもつながります。重要なのは、自社の規模や運営形態に合ったサービスを選ぶことです。
機能・コスト・サポート体制を総合的に比較し、長期的に活用できる仕組みを整えることで、業務効率化と顧客との信頼関係を両立できるようになります。
会費徴収機能・イベント申込機能・メール配信機能を備えた会員管理システム「シクミネット」を開発・販売するしゅくみねっと株式会社のコラム編集部です。豊富なシステム導入実績に基づいた、会員管理に関する情報を幅広く発信しています。